山百合会VSマリア様

――だから言ったんだ栞。マリアなんかクソ喰らえだって。このリリアンの、この姿がマリアの、栞の理想だって言うのなら……ブチ壊してやる――
リリアン女学園は混沌に満ちていた。グールのように自我を失った生徒たち。荒れ狂う学園に唯一残った秩序は山百合会。マリア様が目を開き、真言を放ったあの日から、ごく一部の世界は狂ってしまった。
――久しぶりに前の薔薇様が全員集合するのがこんな状態のリリアン、しかも薔薇の館でなんてね……なんか、センチメンタルも何も無い感じよ――
張り巡らされる策略、浸蝕するマリアの手。マリアの魔の手から自我を保ったものに与えられた能力は神の御業か、悪魔の異能か。
――今、ここで必要なのは祐巳ちゃんの姉である小笠原祥子ではないの。紅薔薇様である、小笠原祥子なのよ――
自我を保っているのは山百合会のメンバーに極一部の生徒だけ。この状況をなんとかするためには、学園のどこかに潜んでいる「目の開いたマリア像」を壊すこと。しかし、事態はそう簡単なものではなくなってきてしまった。
――詳しくは薔薇の館で話します。でも、一つ……志摩子さんは、敵です――
絡み合う悪意、潜んだ欲望、満たされぬ心。歪みはあらゆる感情を飲み干し、唯一想うモノへと注がれていく。単純なことさえ分かっていれば、知っていれば、全ては起こらなかったのかもしれない。しかし、現実は無残にも全てを飲み干していく……

以上が山百合会VSマリア様の簡単なあらすじというか、紹介文というか、なんというか……まぁ、そんな感じのものです。
以前同人誌にすると宣言しつつも断念したネタですが、最近、ちくちくラフを描いてるんですよ。まだ2ページしか描いてませんが、ネタはほとんど完成してます。あとはオチと設定を煮詰めれば構想は完成ですね。ちまちま描いてって形になりそうだったらちゃんとやりたいと思います。読んだとおり、白薔薇メインの話になりそうですね。まぁ、これより先にマリびん上げなきゃ駄目なんですけど……