今日のお勧め品

マリア様がみてる 24 仮面のアクトレス (コバルト文庫)

小笠原邸での新年会を終えた翌日。由乃、一世一代のシーンがやってこようとしていた。厳密にいうと、直接的に由乃が関わるわけではないのだが……令と奈々が、支倉道場で剣を交える日がやってきてしまった。姉と妹候補との熾烈な戦いに心の中は板ばさみの由乃はどうするのか……
新学期が始まった。祐巳は瞳子との関係に不安を抱いたままの新学期。新学期の始まりは、終わりが近いということも意味していた。そんな中、祐巳は瞳子と挨拶を交わすだけで精一杯だった。様々な祐巳の不安は祥子にまで飛び火し、困らせてしまう。そして始まる山百合会選挙。去年同様、今年もすんなりとは行ってくれるわけもなく……波乱含みの瞳子編三冊目。物語はまだまだ、終わらない……
次で、次で終わるはず！瞳子編は次で終わるはず！いや、終わってくれなきゃ困る！今回もなかなかいい展開でしたよー。なんていうかね、主役は福沢祐巳でも松平瞳子でもありません。白薔薇です。藤堂志摩子と二条乃梨子です。個人的には。志摩子の「由乃さんのそういうところ好きよ」発言とか、乃梨子の「私、瞳子のこと好きだよ」発言とか、もう凄い。しかも、お互いのラブラブぶりも毎度毎度拍車をかけてきているような感じもしますし……この二人はあれですね。メインにならなくてもメインを喰えるっていう凄い力を持っていますね。ちなみに、瞳子問題、若干進展するかなーくらいしか進んでません。バラしますと、瞳子が山百合会選挙に立候補して落選するのですが、その過程と結果で、少しだけ内面が垣間見えるところがあるんですよ。特に過程で見える部分。祐巳は知らないところで、なのですが、瞳子は母親にはいい印象を抱いているということ。その母の前で山百合会に対する発言（本音？）を漏らしているところがあるんですよ。進展はそれくらいです。なので、変なおまけ話を入れなければ次で間違いなく終わります。バレンタインくらいでケリがつくんじゃないですか？それにしても、ここまで伸ばされるとなんかもう酷いですよね。今野緒雪をここに出せ！って気分ですよ。右の頬を叩かれたら左の頬も差し出せってね。それにしても、乃梨子はいいなー。友達のために泣くってね、いいですよ。感動です。あと、瞳子がどんどん孤立していってイジメが始まるのもなかなか良い展開。可奈子も少しだけ出ますし、久々に祐巳信奉者も登場しますしねー。ってか、信奉者にも酷い言われ様……「そりゃ、祐巳さまには小笠原祥子さまみたいに近寄りがたいほどの美貌やにじみ出る知性や貫禄はないけれど。これからもそこは期待できないかもしれないけれど。でも、それを補えるほどの親しみやすさや温かさがあるわ」（本文から引用）って……親しみやすさだけですかい、祐巳は。まぁ、祐巳らしいですけどねー。最近一番最後に載る様になった令と祥子の仲良しコンビの話もけっこう好きです。普段は見れない祥子の一面を存分に見せてくれます。あぁ、祐巳がこう思ってるときに祥子はこう思っていたのか……って。いやぁ、次もあるといいなー。
でも、これなら新しい学年に上がる前に妹にできそうですね。良かったです。でも、そうなると、そこが最終回っていう恐れもまた出てきますし……もう一年、頑張ってはもらえまいか……もっとデレ状態の瞳子が見たい……
そんなこんあの仮面のアクトレス。次のタイトルはなんですかね？未来の白地図、くもりガラスの向こう側、仮面のアクトレスと来たから……時期的なものを考えて、ウァレンティーヌスの悪戯とか？それとも、また内面的なものに入ったタイトル……たとえば、棘だらけの薔薇、とかそんな感じになるとか？うーん、気になります。はやく次よ出ろ！